Opera Next 15 の感想

Opera Next がきた。バージョンは 15. 最新リリース版が 12.15 なので、13, 14 をスキップしている。この Next は、なんと、待望の Chrome 版。全体的な UI が Chrome で、レンダリングが Blink である。

空間ナビゲーションくらいは実装されているだろうと、Shift+方向キーを押してみるも、何も起こらない。え。うそだろ。Ctrl+(PgUp|PgDn) でのタブ切替もできない。設定画面を開き、それらしい項目がないかどうかチェック。ない。マウスジェスチャーは搭載されているようだが、使わないので、どうでもいい。キーボード操作の詳細なカスタマイズが一切できないようである。おわった。おぺら終わった。

ただし、今回のリリースは、あくまで Next. 開発版である。ブックマーク機能さえ実装されていない、α未満のバージョン。まだまだこれから、従来の Opera の機能が復元されていくことだろうと期待する。

メーラーは付かないことが、ほぼ確定的である。というのも、別ソフトとして、Opera Mail という実行ファイルが同時発表されたからだ。これは悲報というより他ない。ブラウザを起動していれば、メールの送受信・通知が併せて行えるのも Opera の良さの一つだったわけだが、それが新 Opera では行えないとなると、ネットライフが不便になる一方である。時代は、進むにしたがって、利便性も向上するものである。どうして、Opera だけが逆行するに至ったのか。

この Opera Mail であるが、現 Opera とそっくりの UI をしている。設定画面では、フォントのカスタマイズができるようになっている。ただ、このソフトにも、キーボードショートカットのカスタマイズ機能は入っていない。残念だ。

だが、この UI と接していると、安心感を覚える。OperaChrome になっても、従来の Opera の片鱗はメーラーの中で生き続ける。

ちなみに。メールの設定をインポートしようと、試みたが、何度も失敗に終わった。ストンと落ちて、インポートできない。

今回のバージョンは、まだ、Next である。まだあわてる時間じゃない。悲しむには早すぎる。速いのはブラウジングだけでいい。気長に待とうではないか、正式リリース版を。これこそが、Opera に求めていたものだ、とスタンディングオベーションをしてしまうほどの、完成品を。

とはいえ。正式版でも不備は残っているだろう。ソフトウェア開発はそんなに甘いものではない。潰しても潰してもバグは、あとからあとから生じていく。そうやって、新機能としての従来の機能が、なかなか実装されないという事態になりうる。まだまだ、バージョンを重ねなければ、本当の Opera は蘇らないという心構えを持っておいたほうがいいだろう。

それまでは 12.15 を使いつづけよう。

しかしながら、ブラウザの乗り換えを検討しなければならないかもしれない。MDI は搭載されないそうだ。地味に便利なのに。

いつか来たるその日には…

おかえり Opera

あるいは…

さよなら Opera