心臓、腎臓、肝臓、脾臓、肺臓、大腸、小腸、胃、胆のう、膀胱、三しょう

トイレ中に思いついたこと。

  • 大腸も生き物。内臓ひとつひとつが生き物。共生。

細胞の中には、ミトコンドリアという物体が存在する。こいつは、もともと、それ単体で生活する、独立した生き物だった。太古の時代、こいつは、他の生物の体内に宿り、共生を始めた。長い年月をかけ、ミトコンドリアは、単体ではなく、宿主の一部と化した。今日、ミトコンドリアは、細胞の一部分であり、生物ではない。

腸や、心臓、肺など五臓六腑が、人体と共生している生物であると見なしたら、不思議な感じになる。自分は、自分一人で成り立っているのではなく、さまざまな内臓さんたちと一緒に、同じ身体という家で暮らしている、共同体なのだ。内臓さんたちの苦痛は、神経を伝って、脳に到達する。その時、自我は、彼らと痛みを分かち合うことになる。

ところで。

こないだ、長らく意識を失っていたアメリカ人が目覚め、スウェーデン語を話し始めたというニュースがあった。言語だけではなく、かつてスウェーデンに暮らしていたという記憶のようなものもあるという。

話を戻そう。

仮に、内臓のひとつひとつが感覚を覚え、いくらかの記憶も蓄えることができるのだとすれば、さらに生物らしさが増す。人体の一部でありながら、心のようなものも持っている。自分は何者なのかと問う、思春期の人間にとって、このような認識は、なかなかの影響を与えるのではなかろうか。

ちなみに、五臓六腑とは、心臓・腎臓・肝臓・脾臓・肺臓、大腸・小腸・胃・胆のう・膀胱・三しょう、のことである。三しょうとは、リンパ管のことで、伝統中国医学ではそう呼ぶらしい。東京フレンドパークⅡに出たとき、五臓六腑を全て答えよという問題が出たら、ドヤ顔で正解をキメよう。

昨日は、投票日だった。投票率は、戦後ワースト 3 位だったそうだ。投票率が低ければ低いほど、一票の力は大きくなる。仮に、投票者がたったの 3 人だった場合、2 人が A 党と B 党に入れたとする。残りの 1 人が A 党に一票を投じることで、たったその一票だけで、A 党が有利になるのだ。だから、投票率が低そうなときには、投票に行くと、効果も大きめになるから、行く価値が高くなる。

とはいえ、現実には、一票なんて雀の涙だ。昔も今も、ほぼ全ての選挙で、自民が圧勝しつづけている。たとえば、自民が嫌いで、自民を当選させたくないからといって、別の党に一票入れても、まるで効力がない。ちなみに、僕は、基本的に、政治は、自民がやってくれていいという立場だ。あの政党からは、いやらしさ、悪どさのようなものを感じない。とりあえず無難な感じがする。自民のせいで、世の中が滅茶苦茶の阿鼻叫喚になったという時代は経験したことがない。

で。まあ、いつもの選挙のように、自民の人が多く当選するだろうという期待があるので、投票には行かなかった。とはいえ、である。どうして、自民が圧勝したかというと、そこに投票する人が多かったからだ。もし、今まで自民に投票していた人が投票しなくなったら、大変なことになる。だから、自民に入れる人は、ぜひ、投票に行ってほしい。自民を支持する大人の大多数が、投票に行ってほしい。

たったの一票に力はないが、何千、何万、何百万と集まった一票たちは、大きな力になる。だからこそ、全員が投票に行く必要がある。たった一人の心を動かして、投票に誘っても無駄なのだ。政治に明るい人は、投票に行かない幾千万もの人間の心を動かす必要がある。投票に行かない人に対して怒りを表明することは、投票に行きたい気持ちにさせることと同じではない。もっと工夫をして、投票意欲をかきたてなければならない。僕のような、人生を諦めているアウトサイダーに、神々しい光を見せなければならない。