新アニメ感想(東京喰種√A,みりたり!)

東京喰種√A

高画質。OPキモいし美しい絵だ。音楽はプログレっていうのかな、ジャズなのか、変なスネアの打ち方。

数か月前に放送されたトーキョーグールのつづきである。人間とグールとの戦争。グールは、普段は人間と同じ外見をしているから、見分けがつかない。捕食時や戦闘時には、体のいくらかをモンスター化したような形状になり、すさまじい攻撃力を発揮する。主人公は、事故で瀕死となり、グールの体を移植され、人間とのハーフとして生まれ変わった。

戦闘だ。対立する3つの組織があり、人間・グール・グールである。食ったり食われたりする。人間は、クインケと呼ばれる、グールの体の一部を流用した強力な武器で戦う。剣だったり、ハンマーだったりするが、今回は鎧が出てきた。そのデザインを観るのだけでもおもしろい。

争いを好まない、文科系の主人公だったが、前作の惨劇で覚醒し、積極的にバトルに参加している。かなり強く、凛々しい。

戦闘が一段落すると、主人公は、対立していたグール組織「アオギリ」への加入を、グール仲間に表明する。話が見えない。アオギリの目的は不明だが、主人公はいくらか言い当てていた。視聴者には知らされていないが、主人公はすべて理解していて、利害や思想が一致した、そんなところだろう。主人公は、殺しも人間狩りも受け入れられず、人生に迷っていたが、仲間の死や耐えがたい苦痛を経て、覚醒したことで、自分にとって何が大事なのか、目標が定まったように見える。確信めいた強い眼差しと沈黙、淡々たる移動。いつもの甘さは微塵もなく、迷わず進んでいった。

あまりにも意外な展開。あの優しかった青年は、鬼と化した。これからどうなるのか。彼の人生の行く末が気になる。

みりたり!

4分アニメ。家でくつろいでいた男性がなぜか少女らに襲われる。なぜかは明かされる。単なるセールスマンである主人公の父親が、書類のミスで軍隊に入ってしまうというありえないくだらないアクシデントがあった。しかし、戦況をひっくり返すほどの意外な大活躍をしている。敵軍にとっては、脅威である。その息子の命となれば、復讐や人質として、大きな意味を持ち、狙っていくのは自然な流れ。そこで、父親と同軍である少女らは、主人公を護衛しにきた、と。最初は、主人公を狙う敵だと勘違いしたとのこと。実際、敵は近くにおり、発見すると即座にやっつけた。

絵の質が、妙にほのぼのとした、稚拙まじりの、味のある線だ。わざとなのか、全力なのかは知らず。アニメーションの技術を見ても、大したことはやっていない。だが、4分アニメ、元は4コマだ。このくらいのクオリティが、逆に効果的なのだろう。

小さいほうの女の子がかわいい。どう見ても幼女なのに、どうして軍隊に入れるレベルの戦闘力を身に付けているのかはわからないが、それがフィクションというものの可笑しさである。