共同溝

スーパーに行った。カレーのルウや、魚の缶詰、ふりかけ、煙草、ライター、ボディーソープ、および、今日一日分の食糧を調達した。

空は晴れており、ちゅうくらいに暑い。

近所の道路工事が終わっていた。たしか、水道管まわりの工事だ。アスファルトを掘削し、再び、アスファルトを詰めた形跡がしっかりとあり、道路の凹凸が激しくなっていた。水道管やガス管などは地中に埋まっているが、それらのメンテナンスのたびに、アスファルトの道路を掘るのは、非効率的だ。地下道をつくって、そこに、各種パイプ・ケーブルを通せば、簡単に管理できる。あるいは、パイプ類が通っている場所をアスファルトで固めるのではなく、側溝のように、金網のようなものでフタをすればいいのに、どうしてしないのだろう。

Wikipedia で「共同溝」というページを見つけた。電線、水道、ガスなどのパイプ・ケーブルを、アスファルトに埋めるのではなく、溝に通すものだ。まさにこれである。これをやればいいのである。しかし、日本国内では、都市部の一部にしかないらしい。どうして普及しないのかというと、コストがバカ高いかららしい。コストとは何だろう。金銭なのか安全なのか、曖昧だ。だが、高いなら仕方ない。毎度、アスファルトを掘り返す非効率的な行為をするよりも、共同溝をつくるほうがコストが高いんなら、しょうがない。

同じく、Wikipedia で「電線類地中化」という項目もある。空中に電線を張るのではなく、地中に通すことである。水道管のように、アスファルトに埋め込むようにすると、コストがクソ高いらしい。1 キロメートルあたり 4 億円する。これは、空中に張ることの 20 倍の額である。そして、安全面のデメリットがあるという。その一つに、埋め込んでいるために、目視による電線の破損の発見が不可能である、ということがある。アスファルトの掘削に時間がかかるため、傷んだ箇所の特定および修復が遅くなる。もし、電線の破損により、停電する世帯があった場合、回復にかなり時間がかかりそうだ。

理想の実現の難しさの一例である。