新アニメ感想(ロリ☆ガル,ジョジプト,デュララ2)

ローリング☆ガールズ

あらすじを「なんやかんやあって」などと、ザツな語りで処理していざ始まる。地名をテーマに、どうでも言い争いをして、物理的なバトルが始まる。武器として、巨大な安全ピンが登場する。キルラキルのハサミのような感じだ。モブを「モブ」と言う、メタ的なおふざけもして、ノリがキルラキルに近い。この間、ブルーハーツの名曲を女の子たちの声優っぽい声でカバーした曲が延々と流れ続けている。OPのようでOPでない。殴りシーンがスローモーションで、リアルに近い感じの表現がされていて、よだれが吹き飛ぶさまは、もはや美しい。

冒頭の地球の描画は、京騒戯画を思い出すものだった。バトルの衝撃エフェクトの面積の大きいキラキラリンはキルラキルだ。ちょうど、それらが放送されていた頃に造られ始めたアニメなんだろうか。

タイトルは「ローリング☆ガールズ」だが、「ローリン☆ガールズ」のほうが言いやすいので、そっちのほうがよかったのではないか。英語で書くと Rollin' であり、発音もローリンでいい。字面的には、「ローリング」の良さもある。「リング」が入っているから。ただし、ガールズで2字も濁点があるのだから、グがくるともう多すぎるんで、ローリンのほうがいいのではないか。

流子とマコの関係にも似たペアが主人公であろう。ますますキルラキルだ。キャラデザは京騒戯画に近い気もする。

ストーリーはくだらんのだが、絵や雰囲気がシックでよく、動きは多くて派手であり、暗黙のラーメンの早食い対決が始まる。かなりくだらない。第1話の時点で、俺にコメント非表示させるとは、かなりおもしろいアニメであることの証明であろう。

竹を割ったように、わかりやすい組織同士の対決、これはハマる。

ジョジョの奇妙な冒険 エジプト編

ジョジョのエジプト編がスタート。「第25話」とある通り、数か月前まで放送されていた話の続きだ。

文句の付けようがない、安定したおもしろさ。砂漠の一点に立って、ぐるぐると回るときに見える、流れる景色が表現された。なかなか見たことのないタイプの映像だ。砂漠の高低は 3DCG で描かれている。

EDがいい。インストだ。ジャズ・フュージョンPat Metheny Group による「Last Train Home」という曲だ。1987年。悲しみ、嬉しみ、仲間との出会い、別れ、郷愁、過酷な旅の果てに到達する心境を描いているかのようなメロディ。さまざまな感情を経て、そのすべてを一度に思い出して、人知を超えた寛大さで包み込む宇宙という母。そういうものを感じる。

デュラララ!!×2

未知のアニメ。その「×2」だそうだ。続編か。BGM にスカ系のロックンロールが使われており、スーツの胸にバラを刺して、華麗に窃盗をはたらく泥棒が出てきそうな雰囲気だ。

舞台は都会。殺すとかなんとか。ニュース映像を映すシーンが多い。怪物もいるらしい。首なしライダーとか。

ファッション・セクシー系かっこつけ感が多くてムカつく。ルパン一味が本物のクール野郎どもならば、このアニメはその亜流でしかない。

首なしライダーが主人公のように思える。そのくらい、たくさんフィーチャーされてる。実際そうなのかな。その人が、ユニークキャラの警察に追われる展開。スマートフォンや信号機が描写されるが、その液晶上に並んだアイコンだったりがリアルに描かれている。ノンフィクションだとしても通用するデザインなのである。

誰が何をどうしたいのかが分かりにくい。主人公らしい主人公がいないのだ。街の乱雑さがそのまま詰め込まれていて、そこで暮らす人々もそれらしく自然なのである、と、そういうメッセージ性を感じる。見事だ。本物の日常、そこにありえない事象が混入している。

とにかく、背景が、写実的で、フィクションの枠を超えようとするのを感じた。